yuichi0613's diary

yuichi0613の雑記、写真、日々の記録。

『酔いどれ天使』みた

4本目、黒沢明監督作品『酔いどれ天使』。
1948年製作。
人間を描く、というのはとても難しいことだと思うのだけど、黒沢氏の描く人はとてもあたたかでよい。
戦後のバラック街のはずれにある医院の医者、真田。
闇市を取り仕切るやぐざもの、松永は、結局は彼の人情に死んだ。
シャバから出た岡田に、かつてひどい目に合わされながらも心を放すことができない美代。
松永に惚れた飲み屋の婦人は、葬式を出し、遺骨も故郷に持っていくという。
松永が死んだあと、説明はほとんどない。
終わりに、闇市にあんみつを食べに行く、真田と女子学生は希望に満ちていて、晴れやかさを感じさせた。

それにしても、三船氏の存在感がすごかった。
眼光の鋭さ、やつれたほおに浮かぶ寂寥感。
うーん、シブい。