yuichi0613's diary

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『医療事故がとまらない』(毎日新聞医療問題取材班)読んだよ

『医療事故がとまらない』(毎日新聞医療問題取材班)を読んだ。
集英社新書で、03年に出版されている。

医療事故がとまらない (集英社新書)

医療事故がとまらない (集英社新書)

内容としては、埼玉医科大学総合医療センターが起こした事故を皮切りに、数々の病院で起こった医療事故について、その被害者の声、医療事故の詳細、問題点、医師のコメントを通して、いま医療に起きている異変と、その原因、改善策についてのせている。

一義的に言うと、この本で医者は、患者または被害者との対比で完全に「悪者」として書かれている。
医者は「パターナリズムで、患者の気持ちを理解せず、インフォームド・コンセントの意味もあまりわからず、情報を公開せず、事故を隠すためならカルテの改ざんすらも厭わない」存在として描かれている。
もちろん、医療事故をする、さらには「リピーター」といって、医療過誤を起こしてもお咎めをうけずすぐに現場に戻って再び過誤を起こしてしまう医師もいるだろう。それを扱っているのでそういうことなのだろうが、良心のある医者がほとんどでてこず仕舞いなので医者像の偏りがすごい。
そして、駄目な医者を生み出しているのが医療の制度であり、そこを変えていくことが改善につながるとしている。
具体的には、医師免許更新制度や第三者機関として医療のアメリカの「医療施設評価合同委員会」(JCAHO)などだろうか。

なぜ医療過誤を何度もするような医者が淘汰されないのか。それは単純に情報がすくないのだろうと思う。
ただ、それは証拠の塊であるカルテの密室性、医師が患者に話さない、医師がどういうひとなのか情報がなさすぎ。

とりあえず眠いから以上。