yuichi0613's diary

yuichi0613の雑記、写真、日々の記録。

毎日新聞社の共同通信社加盟のリリースが出たね、産経だいじょぶ?

先日、j−castニュースで出てた「毎日新聞の共同加盟」が現実になった。

↓前記事
『シンプル・ミーディア』〜yuichi0613の日記”毎日新聞が共同通信に加盟するかもということについてちょっと雑感”
http://d.hatena.ne.jp/yuichi0613/20091121/1258787405

要訳としては、「前段として1952年に大手3紙の共同脱退という事件があって、そういうフレームで戦後来たけど、時代が変わったよ」ということ。


前出のj−cast記事には「11月中の役員会で決定どうの」とあったから、その過程があったのかな。

さて、本題。
毎日.jp”毎日新聞社と共同通信社共同通信社加盟社による包括提携について”
http://mainichi.jp/info/archive/news/2009/20091126org00m040043000c.html

ちょっと長いけど、引用してしまいます。
リリースだし、いいよね。

◇提携のねらい


 メディアの基本は読者である国民に正確なニュースを伝え、さまざまな問題を提起し、さらに役に立つ情報を提供することである。取材範囲も、読者への情報の伝え方もそれぞれに違う3者が力強い連合体を形成することで、この「基本」を新しい時代に即して具現し、メディアの中での存在感をより確かなものにしていく。全国紙、通信社、各都道府県を拠点とする新聞社という3者の連携により、我々が抱える発行部数は3000万部を超える。取材の重なる部分を互いに補完し合うとともに、それぞれの特長を生かしながら「取材力」の充実はもとより、「営業力」の強化も図り、総合的な「新聞力」向上を目指す。今回の3者の連携は、同業種ではあるが、同業態の連帯ではなく、メディアの新しい方向を示すものになると信じている。10月の新聞大会でテーマとなった「新聞再構築への挑戦」にもつながると考える。

ここはどうってことないかな。

 ◇具体的な取り組み


(1)毎日新聞社が2010年4月1日、共同通信社に加盟する。

(2)紙面について三者間によるキャンペーンの展開やシンポジウムの開催、各社の論説委員による対談、また紙面内容についてチェックしてもらう外部の第三者機関の議論の場を合同開催するなど、これまでにない試みや協力を進める。

(3)毎日新聞社は共同通信社加盟社と協議の上、地域面の記事配信で協力を進める。

(4)スポーツ事業や文化・展覧会事業の共催など三者間で事業面の協力を進める。

ただの「加盟」という話なら、普通はこういう図式。

   記事配信
共同―――――→加盟社(主に地方紙)

しかし、本日付けのj−castニュースによると、毎日は共同からも地方紙からも配信を受けるらしい。つまり、上記の(3)だ。
11/26”毎日新聞、共同通信加盟を発表 地方紙からも配信受ける”
http://www.j-cast.com/2009/11/26054804.html

冒頭の「3者が力強い連合体を形成する」というのはこういう意味か。
こうなると、本当に地方の支局とかを削っていくという方向性が明確になってきたかもしれない。となるとわが街八王子からも撤退か?立川あるしな、うん。けっこう良いネット記事を読ませていただいたんだが。まあ、まだわからん。
あと、地方紙の記事の配信にも記事代がかかるわけですね。どれくらいの頻度かはわかんないけど、これもけっこうコストでは。

地方紙がすべて経営状態が悪いとは言わないけど(信濃毎日とか業績まだ良かったはず)、斜陽の新聞業界という粗いくくりをしてしまう愚挙を許してもらえるならば、「弱者連合」ということになるだろう。いや、必ずしもANYが強者とは限らないけど。

閑話休題。
筋を戻して。

 ◇今後のテーマ

 事業協力、紙面協力のほか、東京における毎日新聞社と共同通信社の航空取材の連携、紙面制作システム、新聞の印刷委託、新聞販売網の効率化などを進める。

ここもけっこう本筋ではないかと思う。
特に、「東京における毎日新聞社と共同通信社の航空取材の連携、紙面制作システム、新聞の印刷委託、新聞販売網の効率化」というところ。
航空取材については(詳しくはちょっと調べる必要あるけど)、維持コストが高いということで各社処分またはヘリ等の数を減らしている。
紙面製作システムは私は詳しくない。
「新聞の印刷委託、新聞販売網の効率化」、ここが本筋ではないかな。
私の前の記事の話にもつながるんだけど、これまでの大手3紙の「専売制」(新聞販売店で契約社1紙しか取り扱わないこと)の見直しが目的のはず。
ちなみに朝日、読売、日経のいわゆる「ANY連合」は、2年前に早々にこの「新聞の印刷委託、新聞販売網の効率化」は進めている。

新聞紙の発行数が異様に多い日本。
そのシステムを支えた全国に張り巡らされた販売網というのは、当然に維持のコストが高い。
他社と協力してそのコストを分配していこう、ANYといい、今回の毎日の共同加盟にしてもそういう実際的な利益の追求の面が強い。

なので、この加盟は毎日にとって現状では最良の選択ではないかな。

そうそう。
ひとりぽっちな産経、大丈夫かなっと思う。