yuichi0613's diary

yuichi0613の雑記、写真、日々の記録。

「テレビは撮るべき内容を先に決めている」についての話

話題になっている信子かあさんのブログの件。

ブログの文章読むに、最初っから馴染んでいたという実際の姿とは違い、「中国からの小児が大家族のなかでストレスを感じながらも馴染んでいく」という元々テレビが用意していたストーリーに無理やりはめ込まれてしまったというのがわかる(いまブログが見れないので確認できないけど、まあそういうことだよね)

で。
特に今回の件について主張はないんですが思い出した話があったので、書いておきます。

NHKの番組の対応に激怒した親類の話

私の親類は昔、長野県・南木曾にある妻籠宿で宿屋をやっていて、NHK「新日本紀行」(たしか)の撮影があった。

宿屋を切り盛りする女将さんとその旦那さんが出演してるんだけど、あんまりにNHK側が事前に用意された内容にあてはめて撮影をすすめていくので、旦那さんが怒っちゃった。で、その旦那さん、家の裏にある農業小屋に引きこもり、撮影拒否をしてしまい、その後降りてくるまで説得が大変だったと、女将さんが話してた。
あと、番組の後半に、「かつて宿泊した人がたまたまその日に宿泊し、宿屋の夫婦といろりを囲んで談笑」というシーンがあったんだけど、そんな偶然はさすがになく、過去に宿泊していただいた人たちにわざわざ連絡をして、集まってもらったとか。

ちなみにこの番組は1980年放映。
この話は冒頭の家族みたいに「中国の小児にいぢわるする」っていう悪いイメージがついたわけではないのだろうけど、テレビ番組の構成として「事前に決めた内容」と実態の間で摩擦がおきちゃう例としてはわかりやすいような気がする。
テレビは映像のメディアなので、感動的なり物語的なりな「シーン」をしっかり撮らないといけないというのはわかる。
それが、やらせや実態とは違う編集がなされるという原因になっているんだろうな。

この一例だけで全部まっくろとは言えないのはわかるけども、民放じゃなくてNHKで、しかも最近じゃなくて1980年放送分の番組でこういうことが行われていたということがびっくり。

普通に、ある程度事実をイヂってもいい、そういう意識が番組を作成する側にもあったんじゃないかなあと。