yuichi0613's diary

yuichi0613の雑記、写真、日々の記録。

メモ程度に、「小豆島新聞」廃刊

名も知らない新聞はきっとどこにでもあって、いまの新聞不況下では、こういう「毛細血管」みたいな新聞社に経営の危機が表れているんだと思う。

「小豆島新聞」が8月末をもって廃刊とのこと。
MSN産経ニュース”小豆島新聞が廃刊へ 地域密着、80年の歴史に幕 香川”より。


(図は上記MSN産経記事より)

※なお、ネット上の情報を探したらほっとんどないので、記事をほぼ全文引用します。
もし問題があれば言っていただければ対処します。

 小豆島(香川県)で、地域密着の新聞として約80年間にわたって刊行されてきた「小豆島新聞」が今月末で廃刊することになった。取材、販売、発送、集金を1人でこなしてきた2代目社長の藤井豊さん(86)は「健康と採算も限界」と廃刊理由を述べている。

二代目社長がほぼ業務をすべて行っているとか、びっくり。
以下に来歴。なかなか歴史がある。

 小豆島新聞は昭和4年1月20日創刊。タブロイド判4ページで毎月10、20、30日の3回発行。戦時中は紙の統制で休刊を余儀なくされたが、終戦後の昭和22年に再刊している。

昭和4年は西暦1925年。
歴史は85年にも及ぶ。

 小豆島の歴史や文化のほか、イベントなど島での生活に役立つ内容に特化した記事を特集し、昭和50年代は同島を中心に1000部以上が読まれた。近年は活字離れの影響などで約500部まで減少したが、東京や大阪在住の同島出身者らによって支持されてきた。

1000部以上。
東京や大阪の出身者から、購入されていたと。

 過去の主な記事は、藤井さんがライフワークとしている隠れキリシタンの研究成果や大坂城築城に使われた巨石の歴史など。このほか同島出身で戦前、上海で病院を開き戦後は同島で内海病院の初代院長として島の医療に貢献した頓宮寛氏や、世界的な植物学者、八代田貫一郎氏、作家の壺井栄氏ら、同島ゆかりの人物を取り上げた記事も多数掲載してきた。

実際の紙面はさすがに見たことないが、藤井さんの個人メディアという側面が大きいのだろう。
ほかに、やはり小豆島関連の人物評など、地域性が表れている。


ネットで新聞のことを調べると、ほっとんど情報がない。
まず住所と電話番号と地図。
■住所 : 香川県小豆郡 土庄町上庄 2011−8
■TEL: 0879-62-1570
http://www.e-shops.jp/local/lsh/an/37/6732334.html

土庄町役場に比較的近い。

続いて、2008年のYahoo!終戦日特集で紙面が紹介されている。
http://weekly.yahoo.co.jp/73/map/05.html

(図は上記Yahoo!ページより)

あとは図書館に所蔵されている情報など。
逆に言うと、それだけ。

私たちが持つ「新聞」というイメージは、大きな新聞社だが、こういう極小な新聞もある。
こういう地方に立脚した小さな新聞が数多あるのは私の知っているかぎりアメリカなどでは普通である。
日本はそういう意味では、経営がある程度強く規模が大きめなところしか残っていない、いびつな産業な点はある。

産経記事にある新聞の廃刊理由についての社長のコメントを見れば、経営だけでなく健康上の理由が大きそうである。
新聞というコストのかかる、しかしレガシーメディアとしての「価値」(こだわり、とも)があるメディアとして維持する時代ではもうないのだろうな、と思う。

お疲れ様でした。