市民革命のうねりとそれへの恐怖
うーん…ご無沙汰!
かまくらのまちに行ってきました。
最近?
まあまあ元気にしてます。
だいたいこの時期は1つの山があって、それにむけて◯◯ハイな状態で日々を走り抜けるので、それを越えるとバタンキューする。
去年は風邪、今年はインフルだった。
40度の高熱で久しぶりの体調不良に苦しめられたが、タミフルが効いた。熱は下がった。
それでも出勤はできない。
最低限の仕事はしたうえで、よく休む必要がある。
それでもいろいろものごとは頭をめぐる。
こういうときでしか考えられないことや、できないこともある。
その一つが、こうしてブログを書くこと。
日々のことを細かく反芻していけばきっといろんな人に役立つ情報もあるはずなんだけどなかなかなもって。
とはいえ、今年はアウトプットの年にするとも決意をした。
そろそろ覚悟を決める時期かな。
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といいつつ、今回のネタは1月に見たドキュメンタリーのこと。
これがすごかった。
■NHKスペシャル 「チャウシェスク政権の崩壊 ~市民が撮った革命の7日間~」(59分)
もとは1990年(平成2年)1月21日 放送のもの。
歴史はときとして、人々の想像を超えて進行します。1989年はベルリンの壁の崩壊、東西冷戦の終結など、ソビエト連邦主導のもとに社会主義国家であった東欧諸国が次々と民主化し世界の政治情勢が一変した年でした。東欧諸国の民主化革命の中、唯一、流血の事態となったルーマニアでの民主革命を記録した番組をお送りします。
「激動」の時代のなかで、まさに市民が権力や地位をなぎ倒し荒れ狂う様を、その最中から記録した動画群が主題。
食事中に再放送かなんかで観始めたら、そのまま目が釘付けになった。
誰でもニュース映像が撮ることのできるいまの時代には当たり前とも言えるが、ニュース映像の価値のひとつに、当事者性があげられる。
ルーマニアの二人のアマチュアカメラマンが、市民革命という大きな渦に巻き込まれながらも、客観的視座をもって冷静に記録し続けていたことが印象的。
1989年、東欧諸国で民主化が進む中、ルーマニアではニコラエ・チャウシェスクが独裁政権を維持しようとしていました。チャウシェスクは1965年に第一書記に就任。政敵を葬り、秘密警察と軍隊を用いて独裁体制を24年間にわたって続けていたのです。ルーマニアの民主革命は、ハンガリーとの国境に近い町ティミショアラで起きた反政府集会を制圧し、多数の死傷者を出したことに端を発しました。
番組はクリスマスを目前にしたルーマニアの首都ブカレストから始まった民主化革命を、二人のアマチュアカメラマンが命をかけて記録した映像を中心に、ルーマニアでの民主革命の全容をお伝えします。
そこにはクリスマスを前にしたふつうの市民の生活があり、独裁体制を是とした既存の治安維持組織の抵抗と市民への攻撃、簡単に亡くなってしまう人の命、市民革命をただの暴動にせず秩序をもって統治に向かおうとする次期ルーマニアを率いる人々の台頭。
印象的にインサートされる、独裁者・チャウシェスク元大統領の最後。革命軍による公開処刑だった。
市民の力ーー
それはあまりにも強く、一度大きな火がつけば、憎しみをさらに燃やして大火となる。
これは誰にも止めることはできない。
その迫力、切迫感、圧倒される勢いに観ている私は恐怖を感じた。
民主主義とは、民が自らの手で今や未来のことを決めていくということ。
こうなってしまってはいけないんだなと思った。
このような革命の先には、どんな未来が待っているのか。
日本ではいまは考えられないんだけど、今後、アメリカ主導で中国の経済状況が冷え込んだときに、あの国の市民は、そして日本の市民はどんなうねりを生み出すのだろうか。
そんなことを想像しながら、この圧巻のドキュメンタリーを観終えた。
すごい映像だった。
こんな時代は、生きているうちに日本では来ないでほしい。