吐き出す、吸い込む
吐き出す。
思えば、学生の頃はたくさんのことが胸の澱となって溜まり、
それを吐き出すように自分の手帳に切れ端のような言葉を書きなぐっていた。
とりあえずは自立ができるようになり、
「大人になった」あとは吐き出すような言葉が心の檻に捕らわれるようなことは少なくなった。
ただ、それは幸運だったのだろう。
仕事も自身の好きなように裁量をもらっていたこともある。
ただ、
地域活動に関わるなかで。
そして仕事も時代が変わり、人員も移り変わっていくなかで
どうにも処理ができない思いや気持ちが溜まってくる。
「いわゆる普通の人は、こういう思いで日々を過ごしているのか」
変な意味で普通じゃなかった人生を歩んでいた自分は、
こんな変なことでいま、悩んでいる。
好きなこと、優先順位の話。
平気で嘘をついて信頼を裏切る人。
話し合ったこと、その場では納得したことを、感情に任せてテーブルのちゃぶ台返しができる人。
好きなことに目を輝かせて、いい時間を過ごす人。
自分がやりたいことを、熱を持って語れるひと。
どうせ無理だと諦めて、自分が諦めれば簡単だと思い込める人。
うまく行かないことを、人に当たる人。
全部、人間だ。
言葉を操り、人の共感や気持ちをぐらりとすることができる。
天使も、悪魔も、ただの人もいる。
ことにこの世は、面倒だ。
それでも、生きる意味はあるのだから、精一杯の気持ちを「今」と「未来」のために込めて過ごしたい。
吐き出す。
吐き出したあとは、吸い込んでやろう。